CIRCULAR ECONOMY
2020.09.14
GREEN WORK HAKUBA
PROJECT概要
長野県白馬村の地域活性化を目指し、「サーキュラーエコノミー」をテーマにしたプロジェクト。過去5回にわたりカンファレンス「GREEN WORK HAKUBA」を開催。国内外のスタートアップを招き、地域事業者と一体になった実証実験を行うなど、白馬村を「サーキュラーエコノミーのまち」としてリブランディングしながら、これからの白馬村のあり方を模索しています。白馬村観光局主催のもと、新東通信内のプロジェクトチーム「CIRCULAR DESIGN STUDIO.」がプロデュースしています。
受賞歴:グッドデザイン賞2021 / 第7回JACE イベントアワード2021 / 日本タイポグラフィ年鑑2021
CLIENT:
白馬村観光局
白馬の雄大な自然の中で、これからの社会を考える。
01
サーキュラーエコノミーとは?
過去250年にわたる資本主義の歴史における最大の革命とも言われる「CIRCULAR ECONOMY」は、持続可能な社会を実現するための経済システムにおける発展的かつ革新的な産業モデルです。
これまでの経済活動は、自然界から資源やエネルギーを取り出し、それらを使って製品を製造し、使用し、使い終わった製品は廃棄するという、大量生産・大量消費を前提とした一方通行のリニア・エコノミー(直線型経済)でした。その結果、資源の枯渇やエネルギー不足に伴う経済的なリスクだけでなく、地球温暖化やこれまでに経験したことがない大規模な自然災害など私たちの暮らしに甚大な影響を及ぼす環境問題を引き起こしています。
サーキュラーエコノミーでは、廃棄物を新たな資源として再利用し、循環させることで、環境に優しく持続可能な経済を実現する取り組みなど、「廃棄を出さない」ことを前提にしビジネスモデルを再構築することを目指します。従来の「線形経済」に比べて、廃棄物の削減や二酸化炭素排出量の削減などの環境負荷が軽減されるだけでなく、顧客やサプライヤーなど様々なステークホルダーと協調することが必要であり、新しい価値創出を実現するためのイノベーションの機会として期待されています。
02
雪不足をきっかけに、これからの社会のあり方を考える。
自然の恵みと共に生きる白馬村では、近年大きな変化が起きています。その一つが気候変動による雪不足問題です。この危機的状況をうけ、2019年9月20日「グローバル気候マーチ」を地元高校生が企画。さらにそれを受けて白馬村が、2019年12月白馬村気候非常事態宣言を発令しました。このような経緯を経て、白馬村ではこの気候変動に立ち向かうために、サーキュラーエコノミーを取り入れた「サステナブルなマウンテンリゾート」の実現に取り組んでいます。
その中心として展開している「GREEN WORK HAKUBA」は、白馬村の事業者や村外のパートナー企業が、カンファレンス、ワークショップを重ねながら白馬村の未来を創っていくプロジェクトです。2020年9月に開催された第1回を皮切りに、4回にわたり開催されてきました。これまでに300名以上が参加。アムステルダム、デンマーク、インドネシア、バンクーバーなど海外のイノベーターを含め50名を超える第一人者・実践者の方にご登壇いただき、2021年度にはグッドデザイン賞を受賞しています。
03
サステナブルを遊ぶ、企む、つくる。
2021年11月には「HAKUBA CIRCULAR VISION」を発表。
白馬村の事業者や村外の事業者に加えて、 白馬村の気候非常事態宣言のきっかけとなる提言をおこなった白馬高校の生徒など様々な人々が集まり、 何度もワークショップを重ねて半年間をかけて策定されました。ビジョンを考える中で生まれたいくつかの 具体的なアイディアは、実装に向けて動き始めています。私たちはこれからも、GREEN WORK HAKUBAを通じて、様々なアイデア・技術を持った方を白馬村に呼び込み、白馬における新たなプロジェクト創出を通じた、村の活性化と、その成果を発信することで世界のサステナビリティへ少しでも貢献することを目指し活動していきます。